フリーアスレティックトレーナーの
さかいゆきです。
今回は『大人と違うこどもの身体の特徴』についてお伝えします。
大人とこどもの決定的な身体の違いは"こどもは成長期にある"ことです。
成長期にはどんなことが起こるか、体の変化で言うと"身長が伸びる=骨が伸びる"ということ。この"骨が伸びる"というのには"骨端線"というものが関わります。
骨端線とは骨の両端にあり成長軟骨とも言います。この成長軟骨が成長していき層が作られ骨が伸びます。
個人差はありますが大体20歳前後で骨端線が閉じると言われています。
《骨端線の閉じる年齢の目安》
肩・・・・20歳
肘・・・・15歳
ひざ・・・20歳
股関節・・18歳
→このことからも成長期にあるこどもたちに過度なスポーツでストレスを与えるのは将来を見据えるならば避けるべきだと言うことが分かります。
骨端線の怪我には転倒や交通事故で突発的に損傷するものや、繰り返しスポーツなどでストレスが加わり生じ損傷するものがあります。骨端線損傷に加え、脊椎(背骨)の怪我などこども特有の病名として以下にまとめます。
【外傷系】
・転倒や交通事故での骨端線損傷
・ボキッとではなく曲がるように折れる若木骨折
【障害系】
・男の子に多い踵骨骨端症(シーバー病/セーバー病)
・少年少女野球で多いリトルリーガーズショルダー、リトルリーガーズエルボー
・ハードにスポーツをする子や身体の土台ができていない子に多い腰椎分離症
【その他】
・側弯症
私がスポーツ整形外科に勤めていた頃、上記の診断を受けたこどもたちをたくさん見てきました。時間はかかりますが、皆さんリハビリをしっかりしてスポーツ復帰されています。
でも怪我はしないに越したことはありません。スポーツをお子さんにさせる、指導する大人の方にまずこのような怪我があることを知っていただくのが怪我予防には大切なのではないかと私は思います。正しく理解すれば必要以上に怖さを感じなくてもいい。怪我予防で私たちがやれることはたくさんあります。
次回は怪我予防でできることをお伝えします。